日銀、政策金利を0.75%に据え置きか 原油高の影響を注視 きょう決定会合

日本銀行は19日昼前後に金融政策の結果を公表します。今回の会合では、短期金利の誘導目標を0.75%程度に据え置くことが決定される公算が大きくなっています。2026年1月の前回会合に続き、2会合連続での維持となる見通しです。

原油高による「物価」と「景気」への二面性の最中

最大の焦点は、足元で急騰している原油価格の影響です。米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、WTIなどの原油先物価格は乱高下する展開が続いており、2026年3月19日朝6時現在では1バレル=100ドル台で推移しています。

日銀内部では、原油高の影響について慎重な議論が行われています。

  • 【物価押し上げ要因】輸入コストの上昇が幅広い品目に転嫁され、インフレ率が目標の2%を上振れさせるリスク。
  • 【景気押し下げ要因】エネルギー価格の上昇が家計の購買力を奪い、個人消費や企業収益を冷え込ませるリスク。

植田和男総裁は、これらの相反する影響が「基調的な物価上昇率」にどう作用するかを点検し、現段階での追加利上げは時期尚早であると判断する分析が多数派です。

為替市場と1ドル=160円の攻防中

為替市場では「有事のドル買い」に加え、日米の金利差を意識した円売りが継続しており、円相場は1ドル=159円台まで下落しています。輸入物価の上昇を通じてインフレ圧力が強まるなか、市場の一部には「円安抑制のための早期利上げ」を期待する声もあります。

しかし、日銀は為替を直接の政策目的とはしておらず、まずはエネルギー価格の動向が実体経済に与える不確実性を排除することを優先する姿勢だと考えられています。

今後の政策運営の展望

市場の関心は、今回の据え置き判断よりも、午後15時30分から行われる植田総裁の記者会見に移っています。特に以下の点について、どのような言及があるかが注目されます。

項目現状と注目点
政策金利0.75%(据え置き予想)
次回の利上げ時期4月会合での実施可能性についての示唆
原油高の評価「一時的」か「構造的」な変化か
賃金・物価の循環春闘の結果を受けた実質賃金の動向

前回1月の会合では、一部の審議委員から1.0%への利上げ提案がなされたものの、反対多数で否決されました。今回の会合で、政策委員の間で利上げに対するスタンスに変化が生じているかどうかも、今後の市場動向を左右する重要な要素となります。

次回の会合からは、退任する野口委員の後任として、同じくリフレ派の視点を持つとされる新委員が加わることになり、ボード内の勢力図に変化が生じる見通しです。

高市首相が訪米をしている最中ということもあり、不確定要素も大きい時期だと言えそうです。

カテゴリ: 経済・金融・投資
この記事を書いた人
Seita Namba
イグナイトbiz 編集長